京都府下の国家公務員等の労働組合
京都国家公務員労働組合共闘会議(略称 京都国公)

京都国公
『京都国公』は、京都府内の公務や民間の多くの労働者とスクラムを組み、「雇用・くらし・いのち」が大切にされる社会をめざす労働組合です。
 明るく充実した、労働組合に参加されませんか?

 加盟単組 : 全医労、国土交通労組(全運輸、全気象、全建労、全港建)、宮内庁職組、全国税、全厚生、全司法、文部職組、全法務、全労働 組織人数:約1000名
オブ加盟組織 : 全行管、京都大学職員組合、京都教育大職組、京都工芸繊維大職組
上部団体 : 国公労連
加盟組織 : 京都総評
〒604-8854 京都府京都市壬生仙年念町30-2 ラボール京都B1
TEL:075-801-7875  FAX:075-801-7876
  
 隔月で発行している「京都国公 退職連ニュース」に連載されている、『訪問看護日記』
は、結構隠れたファンがいて、人気の連載ものになっています。
 そのファンの方々の希望もあって、京都国公ホームページの退職連のページにも載せていくことになりました。とりあえずは、以前にニュースに載せたものから順次公開していきます。
 

訪問看護日記   住み慣れた家を退去する時・・・

   あともう少しで3月になるというある日。いつものように、お昼前にSさんのお宅に訪問看護に伺った。一人暮らしのSさんは糖尿病で、毎日、昼食前に血糖測定とインスリン注射が必要であり、それ以外にも慢性呼吸器疾患などがあり、吸入薬や貼付薬も使用している。認知症もあるのでそれ以外でも様々な援助を行っている。例えば、お薬はきちんと服薬できているか、食事はとれているか、便秘していないか、転倒して傷などできていないかなどなど…。週3回はデイサービスに通っていて、そこで入浴や着替え、食事などと糖尿病の管理も行われている。

 ご自宅はやや古い木造の一軒家で、前庭には梅や松をはじめ色んな植木や植物が植わっていて、元庭師だったそうで、趣がある。以前は自分で剪定もしていたそうだが、去年庭で転倒して骨折してからは、ごくたまにしか手入れはしてないようで、結構草木は伸び放題だ。

 「こんにちは」といつも通り声をかけて玄関から入ると、誰か他にいる気配がする。部屋に入ると、年配の女性二人が家の中を片付け中だった。女性の1人は、Sさんの妹さんだとのこと。

 Sさんの訪問時間は30分なので、早速必要な看護処置をしながらも、必要な情報を聞いていくと、以前から申し込んでいた施設入所が3月初めに実現しそうなので、妹さんが親戚の方と二人でその準備に来て、家も明け渡せるように不要なものを片付けているとのこと。施設入所に当たっては、持参するものの数が決まっていて、紙に書かれたものを参考にしながら、用意されている。今までどこにあったのか、様々なものが買いだめしてあったようで、肌着や上着、ズボン、靴下など規定数以上の物はすべて、新品なのにゴミ袋に捨てられていく。見ると、以前机上にあったテレビや、床の間の掛け軸や花瓶、置き物もなくなっている。「ほとんど使っていないお皿とか、食器もあるんですけど、もらってくれませんか?」とも言われる。「いえ、私もちょっとずつ身辺整理をしてるので…」と断る。全く使っていないがちょっと古そうなノートが10冊以上も出てきて、表紙が汚れていないものを5~6冊貰うことにした。しかし、ゴミ袋はどんどん増えていくようだ。一通りSさんに関する仕事が終わり、帰ろうとしていると、急にSさんが「なんや、死にに行くような気がしますわ…」と、ボソッとつぶやくように言われた。

 私は、ハッとして、今はそんな気持ちなんだなーと切なくなった。その気持ち分かるわ~とは思ったものの、それは言えず、「新しい所で、また新しい出会いがあるだろうから、頑張って!」と声をかけて、帰って来た。それから数日後には施設に入所となり、訪問看護も終了になった。あっけない別れだ。

 
 

訪問看護日記      危機的状況?                  by F田 

  朝、出勤して、自分の訪問予定者を確認すると前回見た人数よりも少ない。  なんでかなあ?と思いながら準備していると、所長から事情の説明があった。 糖尿病で、インシュリン注射を毎日していて、ほぼ毎日訪問している、認知症もあるNさんが、「昨日で訪問看護は終了になった」という。えっ?!なんで?と一瞬、その理由がわからなかった。
  所長の説明によると、息子さんの仕事が忙しくなって、今まで利用料の支払いなどを息子さんがしていたのが期限内にできなくなって、奥さんが支払いをしていた。それで、デイサービスも、訪問看護もお金がかかりすぎると頭にきた奥さんの怒りが膨らんでいたのではないか。息子とNさん夫婦の話し合いの際に、奥さんの言葉に息子が怒って、包丁を持ち出したらしくて、それを奥さんが腹に据えかねて警察に届け出たという。その間に入ったケアマネージャーも、息子さんの肩を持つような態度をとったばかりに、奥さんから、家庭を無茶苦茶にされた。もう、介護保険で関わってほしくない!と宣言され、訪問看護も終了となったとのこと。
  あまりの急激な展開に、驚きとともに、同情をしてしまう。 認知症が進んでいて、それを自覚しているNさんは、訪問の度に「ああ、もうあかんなあ…つまらんようになってしまった」と言いながらも、ナースの指導の元で、自分で血糖を測り、インシュリン注射もして、お薬を飲み、自分用に昼食のうどんやソーメン等を作っていた事が思い出される。奥さんからは、いつも、「自分でできることは自分でして!」と言われて、認知症の進行やそれに伴う状況の変化に頑張って対応しようとしていたのに・・・。 奥さんの方も、どんどん認知症が進む夫が許せなくて、「今まで、随分夫の支援もして頑張ってきたのに、年取ったらこれかあ!?」という思いが募ったのかなあ?と思う。 夫婦間や、家族間のトラブルにはあまり関わらない方がいいとは言うけれど、訪問看護が終了した今でも、新聞をにぎわす事件に発展しなければいいなあと、切実に思う日々だ。
 
 

訪問看護日記     懐かしい人に会ったのに・・・              by F田

 夕方5時過ぎだった。あたりはもう薄暗くなっている。
 今日最後の仕事である訪問先からの帰り道、昔この辺りに週1回訪問していた人が夫婦で住んでたなー…と思いながら自転車で通りかかった。その人は確かもう1年以上前に亡くなって、一人残された10歳年上の奥さんには子供がなかった。あれからどうしてるのかなぁと思ってたら、なんと、その奥さんらしき人が道路端に立っているのが見えた。だが、悲しいことに名前が思い出せない私。でも、思い切って「こんにちわ!」と声をかけた。「お久しぶり!訪問看護ステーションのF田です。以前によく訪問していたんですが…」と。

 やはりその奥さんも直ぐには思い出せなかったようだ。「えっ、誰?・・・」と反応が鈍い。私は、以前に訪問看護に来ていたことや、亡くなって一人でさみしいでしょう…などと話しかけた。私の着ているユニフォームを見て、徐々に思い出してくれたようで、「ああ、訪問看護の・・・」と、遠い記憶をたどっているような感じになっていた。確かもう80歳を超えているはずだし、無理もないか…と思い、「じゃあ、お元気で」と帰ろうとしたら、「また、コーヒーでも飲みに遊びに来てや!」と。以前訪問していた時は必ずと言っていいほどおいしいコーヒーを入れてくれていたものだ。

 私が自転車で走りだそうとすると急に近寄って来て、「あんた、千円持ってへんか?いや500円でも良いけど。たばこ買いたいから…」と言う。私が「いやぁ、仕事中はお金を持ってないから無いわ。ごめん!」と返すと、「あっそう、いやいいねんで。気にせんといて」と帰って行った。私は「えっ?どういうこと?」と、頭の中にハテナが飛び交った。そんなに裕福な暮らしぶりではなかったと思うが、偶然に道であった人にお金を貸してと言うほどの生活なのか、夫が亡くなると年金とか収入が減るのだろうか?何が起きているんだろうと心配になり、心が苦しくなった。しかし、それ以降一度も会わないで来ている。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 
 
 
 

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  更新履歴
 2017.6.22 当面の行動予定更新
  平和行進の報告・写真など
 2017.4. 13 活動報告 「公務員宿舎の改善に関する要請書」提出をup
2017.4.6 退職連・今後の企画 「サントリー京都ブルワリー見学ツアー」をup
2017.3.9当面の行動予定、退職連のページを更新しました。
2017.2.27退職連のページに「訪問看護日記」を増設しました!
2017年2月23日更新。会議活動報告=ビクトリーマップ宣伝
2017年2月2日やっと更新しました。議長挨拶、当面の行動予定、京都国公共済、退職連など。
 
 2011/11/28
  HP作成開始